AI検索でGoogle流入は減る?ブランドが測るべき数字
AIによる概要やAIモードでクリックが減る中、ブランドが追うべき指標を整理します。検索、AIの回答、AI経由の訪問、成果、クローラーを分けて測る方法と、順位が上がったのにクリックが減るときの確認手順を解説します。
AI検索が広がって「Googleからの流入が減った」と感じたときは、まず数字を5つに分けて確認します。Googleの検索データ、AIの回答、AI経由の訪問、問い合わせや売上などの成果、クローラーのアクセスです。 ひとつの数字だけを見て「AIのせいだ」と判断すると、本当の原因を見落とすことがあります。
検索結果の画面だけで疑問が解決する「ゼロクリック検索」については、ゼロクリック検索とはで解説しています。
1. Googleの検索データ
サーチコンソールでは、検索クエリ、表示回数、クリック数、インデックスの状況、検索結果に表示されたページを確認できます。
Googleは、AIによる概要とAIモードは検索の一部であり、そこに表示されたリンクのデータも検索パフォーマンスのレポートに含まれると説明しています。また、2026年6月には、生成AI機能での表示回数を確認できる専用のレポートを発表しました。ただし、このレポートはGoogleの検索についてのもので、ウェブ上のすべてのAIの回答を測るものではありません。
2. AIの回答
確認したいAI(ChatGPT、Gemini、Perplexityなど)で、決まった質問(プロンプト)を聞き、回答を保存します。
- 質問の文面、日付、地域
- 回答の全文
- 表示された引用元
- 分かる場合はモデルやモードの情報
保存した回答は、その条件での1つの観察結果です。すべての人に同じ回答が表示されているわけではなく、順位や市場シェアを示すものでもありません。
3. AI経由の訪問
GA4などのアクセス解析では、参照元、キャンペーンのパラメータ、ランディングページ、セッション、コンバージョンを確認できます。chatgpt.comやperplexity.aiなどから来た訪問は、AIのサービスから人が実際に訪れたことを示します。
ただし、AI経由の訪問があっても、それが引用やクロールの結果だと証明されるわけではありません。参照元が分からない訪問も、隠さずに「不明」として残しておきましょう。
4. 成果
問い合わせ、資料請求、購入などの成果は、アクセス解析や販売管理のシステムで、それぞれの定義に沿って計測します。AIの回答やクローラーのアクセスから、成果を推測しないようにしましょう。
5. クローラーのアクセス
サーバーやCDNのアクセスログでは、AIクローラーのリクエスト、アクセスされたパス、日時、HTTPステータスを確認できます。ページが取得できているかどうかは分かりますが、それがインデックスや引用、成果につながったことまでは分かりません。
順位が上がったのにクリックが減ったときの確認手順
AIによる概要のせいだと決める前に、サーチコンソールで同じ長さの期間を比べ、検索クエリごと、ページごとに確認します。
- 表示回数が減っている: 検索の需要が減ったか、インデックスに問題がある可能性があります
- 表示回数は変わらず、クリック率が下がっている: 検索結果の画面(AIによる概要の表示など)や、タイトル・説明文を確認します
平均掲載順位にも注意が必要です。たとえば平均順位が11位から8位に上がっても、実は表示回数の多い検索クエリで表示が減り、表示回数の少ない検索クエリが8位前後でたくさん増えただけ、ということがあります。この場合は「検索クエリの構成が変わった」ことが原因で、すべてのページを書き直す必要はありません。
確認用の表を作る
| 種類 | 確認するデータ | 使うツール |
|---|---|---|
| 検索 | 表示回数、クリック数、検索クエリ、インデックス | サーチコンソール |
| AIの回答 | 質問ごとの回答と引用元 | 手作業の記録、またはAI可視性ツール |
| AI経由の訪問 | AIのサービスからのセッション | GA4などのアクセス解析 |
| 成果 | 問い合わせ、購入など | アクセス解析、販売管理 |
| クローラー | リクエスト、パス、HTTPステータス | サーバーやCDNのログ |
それぞれの数字に、データの出どころと期間を書き添えておきます。別々のデータをひとつのスコアにまとめたり、因果関係があるように説明したりしないことが、正確な分析につながります。
まとめ
AI検索でGoogleからの流入が減ったと感じたら、検索、AIの回答、AI経由の訪問、成果、クローラーの5つに分けて確認しましょう。順位とクリックの変化は、検索クエリとページごとに見ると原因が見えやすくなります。
SearchSeal は、サイトのアクセスやクローラーは計測しません。登録した質問について、ChatGPT、Gemini、Perplexity、GoogleのAIによる概要の回答と引用元を毎日保存し、サーチコンソール連携とBingウェブマスターツール連携(任意、読み取り専用)で、ページごとの検索需要とクリック数を加えます。改善の前後で、AIでの見え方と検索のクリックを比べられますが、改善が変化の原因だと断定するものではありません。
よくある質問
AIによる概要が表示されると、必ずクリックは減りますか?
必ずではありません。ただ、米国の調査では、AIの要約が表示された検索ではリンクのクリック率が低くなる傾向が報告されています。自社の検索クエリごとに、表示回数とクリック率を確認しましょう。
ChatGPTからの流入はGA4で確認できますか?
参照元にchatgpt.comなどが記録されれば確認できます。ただし、参照元が記録されない訪問もあるため、すべてのAI経由の訪問が分かるわけではありません。
サーチコンソールの数字にAIによる概要は含まれますか?
Googleは、AIによる概要とAIモードに表示されたリンクのデータも、検索パフォーマンスのレポートに含まれると説明しています。生成AI機能での表示回数だけを見られる専用のレポートもあります。